木を読む10 / 30
芯を持つ材は、乾くと割れが入りやすい
髄(芯)を含む材を心持ち材と呼ぶ。心持ち材は乾くと表面に割れが入りやすく、柱などでは見えない面にあらかじめ切れ込み(背割り)を入れて割れをそこに集めることがある。
理由
木は、年輪に沿う接線方向に、中心へ向かう半径方向のおよそ2倍縮む。丸い断面で考えると、円周は半径の縮みに見合う以上に縮もうとするので、円周の方向に引っ張る力が生じ、組織の結合が弱いところから割れる。芯を中心に年輪がひと回りそろっている心持ち材は、この形そのものである。
さらに木は表面から乾く。表面は縮もうとしても、まだ湿っている内部に押さえられて縮めず、表面に引っ張る力が掛かって材面割れになる。高温セット法と呼ばれる乾燥法は材面割れを少なくできるが、その後の高温乾燥で内部割れが増える傾向があるとされる。
背割りは割れを無くす工夫ではなく、見えない面に芯近くまで切れ込みを入れて、割れる場所をそこに決めておく工夫とされる。芯を外して木取りした心去り材は割れにくいが、ある程度太い丸太が要る。
現場では
- 背割りを入れた心持ちの柱は、背割りを壁の中など見えない面に向けて据える。
- 背割りのない乾燥材は、表面に割れが少なくても内部割れがありうると見込んでおく。
- 割れを避けたい化粧材は、太い丸太から心去りで木取りする。