木を選ぶ2 / 30
木は、その土地の近くで育ったものを使う
家を建てるときは、遠くから運んだ木ではなく、建てる土地の近くの山で育った木を使う。近くで育った木はその土地の気候になじみ、長もちするという考え方。
理由
地元の木を使うと、その地域の特性に強い家になると言われることがある。たとえば、シロアリのいる地域で育ったスギと、いない地域で育ったスギでは耐性がまったく違う、とも言われる。しかし、こうした違いは確かめられておらず、科学的な検証は確認できていない。
木材の側から見ると、木が落ち着く含水率(平衡含水率)は、置かれた場所の温度と湿度で決まる。日本各地の気候から求めた平衡含水率は全国平均で15%、地域によって12〜19%と幅があり、都市部で低く、寒冷地で高い。つまり大事なのは産地そのものより、使う土地の気候に合わせて乾かしてあるかどうかである。
一方、近くの木を使う利点ははっきりしている。地域の材を使えば、輸送に使うエネルギーからの排出を抑えられる。地域の雇用や経済の活性化にも役立つ可能性がある。
現場では
- 産地の近さだけで材の良し悪しを決めない。建てる土地の気候に合った含水率まで乾かしてあるかを確かめる。
- 近くの山の木は運ぶ距離が短く、輸送による排出を抑えられる。