吉野工務店
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道具と刃物24 / 30

差金の裏目で、丸太から取れる角材の大きさがわかる

差金の裏には、表の目盛りを√2倍した「裏目(角目)」が刻まれている。丸太の木口の直径を裏目で測ると、その数字がそのまま、中から取れる正方形の角材の一辺になる。

理由

丸太から正方形の角材を取るとき、角材の対角線が丸太の直径に当たる。正方形の対角線は一辺の√2倍なので、直径を√2で割れば一辺が出る。裏目は表目の√2倍の間隔で刻まれているため、直径に裏目を当てて読んだ数字が、計算なしに一辺の長さになる。

差金には10の用途があるといわれ、なかでも裏目の働きは特筆すべきものとされる。直角三角形の斜辺を計算せずに求められるため、建物の隅の墨付けにも役立ち、日本の大工はこれを規矩術として体系化した。

差金の裏には、表目を円周率で割った「丸目」を刻んだものもある。丸目で直径を測ると、円周の長さが読み取れる。

現場では

  • 丸太の木口に、芯を通るように裏目を当てて直径を読む。その数字が、取れる正方角材の一辺の目安になる。
  • 角目で対角を測った数字と、表目で一辺を測った数字は同じになる。挽いた角材は、表目を当てて一辺を確かめられる。
  • 隅木など45度に振れる部材の墨付けでも、裏目を使えば斜めの長さを計算なしで取れる。